ダークファンタジー『ベルセルク』で知られる漫画家の三浦建太郎(みうら・けんたろう)さんが2021年5月6日14時48分、急性大動脈解離で亡くなった。54歳だった。
漫画『ベルセルク』を連載するヤングアニマル(白泉社)によると、「突然の発祥で、何の前触れもなかった」とのこと。
ヤングアニマル編集部からは、
この受けいれがたい事実をどのように捉えたらいいのか。正直、言葉が見つかりません。思い出されるのは、編集部の人間に会うと、いつも朗らかにご自分の好きな漫画やアニメ、映画の話などを楽しく語っていた時の笑顔ばかりです。我々は三浦先生の怒った顔を見たことがありません。いつも楽しそうな少年のような方でした。
どうかファンの皆様、関係者の皆様、三浦先生の楽しそうな笑顔を想像していただき、ヤングアニマル編集部と共に静かにご冥福を祈っていただければと存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。
と深い悲しみのコメントを残している。
漫画家三浦建太郎さんの代表作『ベルセルク』
1989年に『ヤングアニマル』の前身である『月刊アニマルハウス』にて『ベルセルク』の連載を開始。
主人公『ガッツ』の復習と心の葛藤を圧倒的な世界観と人物描写で描き上げてきた。
自分の体を犠牲にすることで圧倒的な力を発揮する『狂戦士』となった主人公の戦いは、
ダークファンタジーの金字塔と呼ばれる本作品『ベルセルク』の見所だ。
主人公が武器として使う大剣『ドラゴン殺し』の文章表現はあまりにも有名、
「それは 剣というにはあまりにも大きすぎた
大きく 分厚 重く そして大雑把過ぎた
それは 正に鉄塊だった」
武器として主人公以外誰も扱うことのできないことをシンプルに読者に印象付けた。
最新刊では、主人公『ガッツ』の精神世界でやっと救いの光が見えかけていた。
その矢先、今回の訃報に世界中から悲しみの声が寄せられている。
『ベルセルク』という作品を生み出された三浦 建太郎先生に深く感謝するとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。